賃貸借契約における「印鑑証明書」とは?必要な場面や印鑑がない場合の対処法も解説

賃貸借契約における「印鑑証明書」とは?必要な場面や印鑑がない場合の対処法も解説

画像賃貸借契約で印鑑証明書が必要になる場面と、印鑑登録・印鑑証明書の発行方法を解説します。

賃貸マンションやアパートを契約する際に、「印鑑証明書」という書類が必要という話を耳にしたことがある人も少なくないはず。ですがあまり見慣れない書類のうえ、日本に住んでいない人や外国籍の人は取得できない場合や、そもそも印鑑を持っていない場合もあるでしょう。

そこで今回は印鑑証明書が必要な場面と、印鑑・印鑑証明書がないときの対処法について解説します。

印鑑証明書とは?

印鑑証明書は、契約書などの書類に押された実印が本人のものであることを証明する書類です。実印と印鑑証明書はセットになって初めて効力を発揮し、印鑑に正当性や社会的信用性があることを示してくれます.

小さな印鑑1つだけでは簡単に持ち出しができてしまうため、本人とは違う第三者が勝手に契約を締結してしまう可能性も否定できません。実印の押印と合わせて印鑑証明書を提出してもらうことで、その契約が本人の意思によるものであると証明してもらうのです。

印鑑証明書はどんなときに必要?

賃貸借契約を締結する際、契約書に貸主と借主が印鑑を押します。その際に貸主から借主に対して、印鑑証明書の提出を求めるケースがあります。

しかし賃貸マンションやアパートの契約の場合は、実印ではなく認印の押印でもOKとされることも少なくなく、そのときは印鑑証明書は必要ありません。

また実印を押して契約する場合でも、印鑑証明書の提出を求める大家さんはあまり多くないというのが実際のところです。

印鑑証明書の取得方法

印鑑証明書を取得する方法は、大きく分けて「市区町村の役場で取得する方法」「コンビニで取得する方法」の2つがあります。印鑑登録の方法と合わせてみていきましょう。

印鑑登録の方法

手持ちの印鑑の登録が終わっていない場合は、先に印鑑登録をおこないます。

住民登録している市区町村の役場に行き、下記3つを提出しましょう。

  • 実印
  • 身分証明書(免許証・マイナンバーカード・在留カードなど)
  • 申請用紙(役所備え付け)

直接役場に出向いての手続きであれば、その日のうちに印鑑登録が完了し、「印鑑登録証(印鑑登録カード)」というカード発行が発行されます(手数料300円)。

印鑑証明書を市区町村の役場で取得する

印鑑登録が完了すれば、そのまま印鑑証明書の取得もできます。

必要書類は下記のとおりです。

  • 印鑑登録証(印鑑登録カード)またはマイナンバーカード
  • 本人確認書類(免許証・在留カードなど)
  • 手数料300円
  • 印鑑登録証明書交付請求書(役場備え付け)

なお、印鑑証明書自体に有効期限は設定されていませんが、賃貸借契約で提出する場合は「発行から3ヶ月以内の原本」を求められるのが一般的です。

早く発行しすぎても有効期限が切れてしまいますので注意しましょう。

印鑑証明書をコンビニエンスストアで取得する

マイナンバーカードを持っている人であれば、コンビニに設置されているマルチコピー機で印鑑証明書を取得することもできます。

市区町村の窓口のような、申請書の記入や本人確認書類の提出はなく、マルチコピー機にマイナンバーカードをかざし、画面の案内にしたがって操作するだけなのでとても簡単です。手数料も役場よりも安い200円で発行できます。

毎日6時30分から23時までの間であればいつでも発行できるため、仕事などで役場に行けない人におすすめです。ただし年末年始や点検日など、店舗によって別途利用時間の制限がある場合もあるため注意しましょう。

外国籍の場合はどうしたらいい?

これから日本で部屋を借りようとしている人の中には、「自分は外国籍だから、印鑑や印鑑証明書を持てないのでは?」と思っている人がいるかもしれません。

外国籍でも印鑑登録・印鑑証明書の発行はできる

結論からお伝えすると、外国籍であっても印鑑登録や印鑑証明書の発行は可能です。

印鑑登録ができる人の条件は2つ。1つは日本で住民登録をしている(住民票がある)人、もう1つは在住資格がある(在留カードを持っている)人です。

つまり外国籍でも在留カードがあれば、印鑑登録と印鑑証明書の発行が可能ということです。

印鑑の作り方

印鑑や印鑑証明書を使用する場面は決して少なくないため、まだ印鑑を持っていないという人は自分だけの印鑑を作ることをおすすめします。

一般的な方法としては、街にある印鑑屋さんに依頼するか、オンラインで注文して郵送で受け取る人が多いようです。また最近ではオリジナル印鑑を作れる自動販売機もあります。タッチパネルでフォントや文字の大きさなどを選択すれば、20分程度で完成するため便利です。

なおどんな印鑑でも印鑑登録できるということではなく、下記のような規定があるため注意しましょう。

  • 8mm以上25mm以下で作成したもの
  • 住民票または在留カードにある、姓のみ、名のみ、または一部を組み合わせて作成したもの

印鑑証明書を発行できない場合の対処法

ここまでの解説で、日本に住民登録や在留資格があれば、印鑑登録や印鑑証明書の発行が可能ということをお伝えしてきました。しかし中には、今現在海外に住んでいて住民票のない日本人の人や、在留カード発行前に早く部屋を借りなといけないという人もいるかもしれません。そうした方々は印鑑登録ができないため、契約時に印鑑証明書の発行を求められると困ってしまいます。

海外では本人のサインによる契約が主流ですが、日本ではまだまだ印鑑文化が根強く残っています。そのため海外に住んでいる方であっても、印鑑証明書の提出を求められるケースは少なからずあります。

提出するサイン証明書の取得場所について下記にまとめました。

  • 日本人:居住している国の、日本大使館または領事館で発行されるサイン証明書
  • 外国籍:自国の公証人が作成した、または自国以外の大使館・領事館で発行されたサイン証明書

なお当社でお部屋をご契約いただく場合、契約書と一緒に代理で作成した印鑑を同封させていただくサービスもおこなっています。その場合は契約書に印鑑を押していただいたのち、ご入居後に印鑑登録と印鑑証明書のご提出をお願いする場合もあります。

海外にいてもお部屋は借りられる!

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今回は印鑑証明書が必要になるケースと、印鑑の作成・印鑑証明書の取得方法について解説しました。

日本では「契約時には印鑑が必要」というイメージが強いため、外国籍の方であっても印鑑証明書の提出を求められる可能性はあります。ですが実際に提出しなければいけないかどうかは、お申込みいただく物件によっても少しずつ異なります。

当社では海外から日本への帰国を予定されている方や、これから日本で生活する外国籍の方のお部屋探しを多くサポートしています。

「まだ在留カードがないんだけど部屋を借りられる?」

「海外にいながら契約できる?」

「契約時はどんな手続きが必要?」

などといったご相談も受け付けておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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