日本の賃貸に掛かる敷金、礼金とは何？２つの費用の違いを解説

日本で賃貸アパートやマンションを探していて、敷金、礼金といった表現を見てお困りではありま せんか？

この記事では日本の賃貸で必要となる「敷金」と「礼金」について、詳しく解説します。

敷金と礼金は賃貸をする時の初期費用の一種ですが、礼金は日本以外の国では必要がない場合も 多いです。
そのため敷金や礼金とは、一体何のための費用なのか、疑問を抱く人も多いでしょう。

敷金と礼金の違いについても解説します。

敷金とは？

日本の賃貸物件にある敷金とは、部屋を退去する時の原状回復に掛かる費用の保証金のことをさ します。

敷金は何のための費用？

日本では借主が退去する際には、貸主に対して部屋を借りた時と同じ状態にして返すべき（原状回復）だ、という考え方があります。

そのため敷金は、借主が貸主に物件の賃貸契約中の法的な責任の担保、として支払います。

借主が負担する必要がある法的な責任とは、故意や過失による傷、摩耗に関する修理費用です。

故意や過失とは生活している上で、破壊目的や通常では考えられない使い方を指します。

またタバコの煙、ニコチンなどによる壁の変色、子供やペットによる傷、よごれ、故意に壁に穴 を開けた場合も費用負担が必要になります。

借主が負担すべき原状回復費用は、賃貸契約時の契約書にも記載されていますので、必ず入居時に契約書の確認をしましょう。

また家賃の未払いが発生し借主と連絡が不可能、連帯保証人に十分な支払い能力がない場合、貸 主は契約時に入金された敷金を未払い家賃へ補充して良いことになっています。

敷金の相場は？

敷金は、多くの場合1ヶ月分の家賃の金額が相場になります。

ただし敷金は部屋の大きさや家賃、地域などによっても前後します。
初期費用が気になる方は、必ず物件ごとに敷金の金額を不動産会社などに確認しましょう。

礼金とは？

特に日本の賃貸マンションで独特な文化なのは、礼金の存在です。

日本での礼金文化の始まりは、関東大震災の時と言われています。

関東大震災の際に多くの一軒家は地震の揺れで約10万以上が全壊した上、地震から発生した火事 で約21万の家が全焼しました。この震災で多くの人が家を失い、当時は貸家がかなり少なくなってしまいました。

空き家が極端に少なくなってしまった震災で、優先的に家を貸してくれたオーナーに対してお礼の 気持ちを伝える意味合いで礼金の文化が始まった、と言われています（※諸説あります）。

現代の礼金の意味とは？

現代の日本の賃貸契約の際に必要な礼金とは、オーナーに対するお礼と意味よりも慣例の方が強くなっています。

その証拠に現在の日本では、賃貸条件に礼金が必要ない物件も多くあります。

特に年齢が若い世代や単身用の賃貸マンションでは、礼金が金銭的なネックとなり空き部屋にな るのを避けるため、礼金をなくす場合もあります。

礼金の相場は？

礼金の相場も敷金と同じく、家賃の1ヶ月分が相場となっています。

敷金と礼金の違い

敷金と礼金、２つの初期費用で最も大きな違いは、「返金されるかどうか」です。

敷金は退去時に返金、礼金は返金なし

敷金の場合は前にご説明した通り、「原状回復費用の担保」で払う費用です。

そのため退去時に原状回復に必要な費用を引く必要がない場合には、満額返金されます。

また敷金の相場はあくまで目安で、部屋の広さや家賃水準によっても増減します。

一方で礼金はオーナーへの謝礼で支払う費用のため、どのような場合でも返金はされません。

また礼金は謝礼という意味合い上、ディスカウントもできないケースがほとんどですので、注意が 必要です。

敷金礼金はいつ、誰に支払うのか？

敷金、礼金がある物件の賃貸契約をする時は、依頼する不動産会社と賃貸契約書を交わす際の支 払いに必要になります。

礼金はマンションのオーナーに対する謝礼金ですが、直接オーナーに支払うことはありません。

他の初期費用とまとめて、不動産会社へ支払えば問題ありません。

敷金と礼金の違いのポイントは目的と返金の有無

日本の賃貸契約でかかる初期費用の「敷金」「礼金」の違いについて解説しました。

敷金は部屋の原状回復や未払い家賃の補充の担保として使われ、退去時には物件の状態によって返金もされますが、礼金の場合は返金はありません。

敷金は返金されるので、初期費用の節約のポイントもあります。

「賃貸マンションの敷金は絶対支払う必要が あるのか？節約できるポイントとは？」の記事でも解説しています。

気になる方は是非こちらの記事もご覧ください

賃貸マンションの敷金は絶対支払う必要があるのか？節約できるポイントとは？

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